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2025年3月Googleコアアップデートについて
2025年3月のGoogleコアアップデート
2025年3月14日、Googleは、
検索エンジンアルゴリズムの「コアアップデート」を発表しました。
2025年に入ってはじめてのコアアップデートであり、前回のアップデート(2024年12月に行われたコアアップデート)から約3ヵ月というスパンとなり、間隔としては通常通りと言えます。
コアアップデートとは、
Googleが検索エンジンのアルゴリズム(ランキング決定の仕組み)の基本部分(コア部分)の改善・改良のことであり、年に数回の頻度で実施されています。
コアアップデートの目的は、検索結果の品質向上(=検索ユーザーの満足度向上)のためであり、検索順位が大きく入れ替わることがあります。
ただし、Googleは、コアアップデートの内容についての詳細は公表せず、大まかな方向性・概要のみ示唆されます。
では、「X」「LinkedIn」で、Googleから発表された内容(翻訳文)から見て行きましょう。
「X」でのGoogle発表↓
本日、2025 年 3 月のコア アップデートをリリースしました。ロールアウトが完了すると、ランキング リリース履歴ページが更新されます。
https://status.search.google.com/incidents/zpmwuSwifjDjfrVdaZUx
(2025年3月14日)
「LinkedIn」でのGoogle発表↓
本日、Google 検索の 2025 年 3 月の基本アップデートをリリースしました。
これは、あらゆるタイプのサイトの検索者にとって関連性が高く、満足のいくコンテンツをよりよく表示するように設計された定期的な更新です。また、今年はクリエイターからのコンテンツをより多く公開するための取り組みを継続し、一連の改善を行っています。すでに起こったものもあります。追加のものは後で来ます。
(2025年3月14日)
コアアップデートの期間は、3月14日から2週間程度となりますので、自社で管理されているサイトの順位変動を注視してください。
Googleからは上記のような発表となっているわけですが、
具体的にはどのような内容か、予想も含めてみて行きましょう。
「検索意図」と「検索のパーソナライズ化」
「あらゆるタイプのサイトの検索者にとって関連性が高く、満足のいくコンテンツをよりよく表示するように設計された定期的な更新です。」
「あらゆるタイプのサイトの検索者にとって関連性が高く」についてですが
対話型AIサービス(ChatGPT、Gemini など)の影響もあり、最近は、検索ユーザーの検索内容も質問形式が増え、具体的・詳細な検索が増加していると考えられます。
たとえば、「SEOで特に重要なポイントは何ですか?」「ホームページ制作会社に依頼しないと検索順位は上がらないか?」などの検索に対して
検索エンジンが、検索した人の「意図」を読み取り、それに対するより良い回答を持ったウェブページを表示させるよう改良している…ということではないかと考えられます。
こうした改良は、これまでGoogleが一貫して取り組んできていることですので、
今回のコアアップデートでも継続的されている、とみることができます。
また、検索結果のパーソナライズ化の取組も継続されていると考えられます。
「検索結果のパーソナライズ化」とは、検索者の検索履歴・閲覧履歴・位置情報・興味関心に基づいて、検索者一人一人に応じた検索結果を表示する、というものです。
たとえば、「整体院」と検索したときに、検索者の位置情報から「近くの整体院」が優先されて検索順位表示されますし、
ある特定サイトを何度か閲覧していると、そのサイトが優先されてランキング表示さます。
つまり、YoutubeなどのSNSでの検索も含めたその人の指向性を加味した検索結果が表示される仕組みが「検索結果のパーソナライズ化」ということで、
Googleは、検索者の利便性・満足度向上のためにこうした方向で検索エンジン改良を進めており、今回のコアアップデートでも継続的な改良がなされている、と考えられます。
ですので、AさんのパソコンとBさんのスマホでは、同じ検索を行っても、違う検索結果が表示される…ということになります。
自社サイトの検索順位をより正確にウォッチングするには、「シークレットモードで検索する」(検索結果のパーソナライズ表示が排除されます)などの工夫が必要となります。
「コンテンツ重視」と「ユーザー行動」
「満足のいくコンテンツをよりよく表示するように設計」
ユーザーにとって「満足のいくコンテンツ」を検索ランキングで優先させる取り組みは、これまで一貫してGoogleが行っていることです。
つまり「コンテンツファースト」「ユーザーファースト」ということ。
ある検索をしたユーザーが「読んで満足する内容を持っている」と考えられるウェブページを上位表示させる…ということになります。
では、どのように「満足度が高いページ」を判断しているのでしょうか?
一つは「コンテンツそのものの評価」です。
検索エンジンにはAIが組み込まれていますので、そのページに書かれている内容の「独自性」(他サイトにはない内容があるか?)、「網羅性」(ユーザーが満足するような多角的な内容か?)、「正確性・最新性」(書かれている内容に誤りがなく・最新の情報か?)などをAIが解析して、コンテンツの質を評価し、ランキングに反映させています。
もう一つが「ユーザー行動」です。
あるウェブページを見に来た人の多くが、短時間で離脱(見るのを止める)=平均閲覧時間が短い場合、そのページは「満足度が低い」と評価されますし、
逆に平均閲覧時間が長いページは「満足度が高い」と評価されるわけです。
ここには「見やすさ」「読みやすさ」も加味されるわけですので、
ユーザーが長く見てくれる・読んでくれるための工夫も大切になります。
クリエイターからのコンテンツをより多く…とは?
「今年はクリエイターからのコンテンツをより多く公開するための取り組みを継続し、一連の改善を行っています。」
ここで言われている『クリエイター』とは、
「クオリティーの高いコンテンツ」をもつ中小企業や個人で運営しているサイトを指すと考えられます。
検索ランキングにおいては「信頼性」がまず重視されますので、
どうしても資金力のある大規模サイトやドメインパワーが強いサイトが優先される傾向が強いのが現状です。
つまり、検索順位が「企業などの資金力によってある程度きまってしまう」という傾向があります。
ここについてGoogleが「小規模サイト・個人サイトであっても、質の良いコンテンツであれば検索順位が上がるように取組を継続します」ということが、今回のコアアップデートでも表明されているわけです。
この部分は、ウェブサイト運営者にとっても、検索ユーザーにとっても、とても大切なポイントですので、ぜひ目に見える形で改善されることを期待したいですね。
コアアップデートに関する考え方
自社サイトの検索順位変動を把握する
まずは、自社サイトのコアアップデート期間中の検索順位の変動を確認して、現状把握することが必要です。
この際に「検索結果のパーソナライズ表示」を排除して確認する必要がありますので、「シークレットモード」で検索するか、
グーグルアカウントをログアウトして検索するなどを行ってください。
『SEOホームページ』では、制作したお客様のサイトの検索順位を中心に、順位変動を随時確認しているのですが
実は、コアアップデート前の3月初めから、かなり大きめの順位変動を確認してました。
たとえば、2月までは「17位」⇒3月初旬に「3位」
「6位」⇒「2位」など、いきなりのジャンプアップも多くみられています。
私たちが制作しているのは個人事業・中小企業のサイトですので、「クリエーター重視」「コンテンツ重視」が、かなり見えてきている…と感じられます。
これから自社サイトがどのように変動して行くか、ぜひチェックをしてください。
「コンテンツファースト」「ユーザーファースト」を!
検索エンジンのアップデートのたびにネット上ではいろいろ考察が書かれたり、右往左往することが多いですが、
Googleの検索エンジン改善の方向性は「コンテンツファースト」「ユーザーファースト」にあります。
つまり、サイト改善の方向性も、一貫して「コンテンツファースト」「ユーザーファースト」…ということです。
以下の質問について考えながら、サイト改善を進めてください。
- ページコンテンツは「独自性」が高いですか?
他サイトと似たり寄ったりではなく、自社のページが「経験に基づいた」「専門性の高い」「役に立つ」コンテンツが表示されていて、読み手が満足するページなっているかチェックし、改善しましょう。
- 読みやすさの工夫がされていますか?
いくらよいコンテンツでも、「読みにくい」「専門的過ぎる」「わかりずらい」ということでは、ユーザーが離脱してしまいます。
「ユーザーがどのような人か?」を考えて、その人に向けて、わかりやすい・読みやすいページにしましょう。
「見出し」「画像」「図表」「改行」などを入れながら、より読みやすいページに、常に改善を続けることが大事です。
- 古い情報のまま放置していませんか?
何年も前に書いたきりで更新されてないページが多くないですか?
最新の情報、間違いのない情報に書き換える(=リライトする)ことは、とても重要です。
- 低品質ページを量産しない
とくに対話型AIの普及で、AIを使って安易に、質の低いページを量産する傾向が広がっており、Googleは、こうした低品質ページの量産に対して「ペナルティー」を課す方向を打ち出しています。
コンテンツ制作においてAIを使うことは「全く問題ない」のですが、AIの回答そのまま流用する(ちょっとだけ手を加える)ことはNGですので
AIを上手に活用しながら「独自性の高い」「役に立つ」コンテンツを作成するようにしましょう。
・・・・・
検索エンジンのコアアップデートは、これからも続きます。
ただ、「ユーザーファースト」「コンテンツファースト」は
これからも一貫した流れになって行くことでしょう。
日々、ホームページをこの考え方に沿って作って行くことで
アップデートに左右されない(むしろアップデートのたびに順位が上がって行く)
SEOに強いサイトになって行きます。
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