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パーソナライズド検索 - 人によって違う検索結果とSEO
パーソナライズド検索とは?
パーソナライズド検索とは、
人によって(使うデバイスによって)Googleなどでの検索結果が違う(=パーソナライズ化された結果が表示される)ことを言い、
その人の(そのデバイスでの)サイト閲覧履歴・検索履歴・位置情報などによって、それぞれ違った(調整された)検索結果が表示されることを言います。
つまり、同じワードで検索しても、Aさんが行ったスマホでのランキング表示と、Bさんが行ったパソコンでのランキング表示とは、違った表示がされることがある、ということです。
たとえば、いつも自社サイトを閲覧しているパソコンで、自社の検索結果を調べると「順位が上がっている!」「1位に表示された!」と喜んでみたものの、違うパソコンから検索して見たら「順位が上がっていない…」ということがあるわけです。
このように、特に頻度高く検索している内容の場合、検索順位が、かなり大きく影響され・パーソナル化されて表示されます。
このページでは、パーソナライズド検索の「仕組み」「メリットと注意点」「オフにする方法」「SEO対策」について見て行きます。
パーソナライズド検索の「仕組み」
パーソナライズド検索は、「その人に最適の」「利便性の高い」検索結果を表示して、快適に検索を使ってもらうように設計されたものです。
たとえば、「今日の天気」と検索すると、検索したデバイス(パソコン・スマホなど)の位置情報から、「周辺の天気」情報が表示されます。
ある意味、パーソナル化された検索結果はとても「便利」な仕組みなのです。
では、パーソナライズド検索がどのような要素によって表示変更されているかを見て行きましょう。
★閲覧履歴
あるサイトを頻繁に閲覧し、長時間閲覧している場合、そのデバイスで検索した際に、閲覧履歴の情報によって、そのサイトの検索順位が上位に表示されるようになります。
★検索履歴
どのようなワードで検索したか、クリックしたかなどの履歴が考慮されて検索結果に反映されます。
検索行動は、その人の興味・関心・指向性などを示すものですので、そうした情報も、検索結果に反映されることがあります。
★位置情報
スマホなどの位置情報によって、検索結果が変わることがあります。
たとえば「整体院」と検索した場合、近場にある整体院が検索結果として表示されます。
「レストラン」「銭湯」「歯医者」など、近場のものを利用することが多いワードでは、位置情報によって近場のものを優先して検索結果が表示されます。
一方「ベビーフード」「SEO対策」など、かならずしも近場のサービスを優先して利用する訳ではないワードの場合は、位置情報の影響はほとんどありません。
このように検索エンジンは、ワードごとに細かく修正して検索結果を表示しています。
★興味や関心
Youtubeの閲覧履歴、SNS投稿や「いいね!」など、その人のネット上での履歴から興味や関心を推定して検索結果に反映させることがあります。
★デバイス
スマホでの検索は、外出先・旅行先など移動中のことが多く、位置情報によって検索結果が変化する場合が多くなります。
一方、パソコンの場合は、専門的で深掘りした情報を探す傾向がありますので、検索ワードにもよりますが、ランキングもスマホとPCで結果が変わることがあります。
このようにパーソナライズ化された検索は、検索を便利に、使いやすくするために導入された仕組み、ということができます。
では次に、パーソナライズド検索の「メリット」と「注意点」を見て行きましょう。
パーソナライズド検索の「メリット」と「注意点」
パーソナライズド検索の「メリット」
パーソナライズド検索の仕組みによって、
自分が探したい情報を「素早く」「便利に」に見つけることができます。
いちいち検索ワードに、調べたいエリアを入力しなくても、検索エンジンが必要な情報を察知して、情報提供してくれます。
検索に慣れていない人でも、「自分が見たい情報はこれだ!」と思える情報が見つかる可能性が高まります。
パーソナライズド検索には、AIが活用されています。
その人のサイト閲覧履歴や位置情報、その人が行った場所、関心を持っていることなどを、AIが機械学習やディープラーニングなどによって解析し、潜在的なニーズまでも予測しながら検索結果に反映させています。
パーソナライズド検索の「デメリット・注意点」
では、パーソナライズド検索の「デメリット」「注意点」を見て行きましょう。
★プライバシー・個人情報の懸念
私たちはネット上で調べ、発信し、スマホをもって移動し、インターネットやスマホと生活を共にしています。
ネットでの閲覧履歴や位置情報、移動情報はプライバシーと密接で、その人の趣味・指向性や交友関係も、スマホやパソコンの利用状況から、AIによって解析され、推定されます。
こうした個人情報がどのように使われているのか、明確でないところも多く、プライバシーの侵害や、個人情報の流出・悪用に対する懸念もあります。
★検索順位の把握が難しい
検索結果がパーソナル化され、複雑になることで、
「自社サイトの検索順位は何位なの?」のという客観的な測定が難しくなり、対策が必要となります。
★情報の偏り・フィルターバブル
自分の過去の検索履歴などから検索結果が表示されることによって
検索結果にフィルターがかかり、バブル(泡)の中に閉じこもったような状態が生まれる危険があります。
これまでと違った視点からの情報が入りにくくなることもありますので、偏った情報の中で、新しい発見がしずらくなり、総合的な判断が曇ることもあります。
このようにパーソナライズド検索には「メリット」と「デメリット・注意点」の両方が存在します。
必要に応じてパーソナライズド検索の「オン・オフ」を切り替えて、適切に、便利に使って行きましょう。
パーソナライズド検索を「オフ」にする方法
パーソナライズド検索を「オフ」にする方法を見て行きましょう。
●シークレットモード
ブラウザを「シークレットモード」にすることで、そのパソコン・スマホの閲覧履歴等が排除された検索結果を表示させることができます。
「シークレットモード」を開く方法は、
ブラウザの右上の「設定」をクリックして
「シークレットモード」(「新しいシークレットウィンドウを開く」)をクリック
これで「シークレットモード」が開きますので、
検索窓から検索してください。
シークレットモードは、Chrome、Firefox、Safari などのブラウザに機能があります。
パソコン・スマホ共に「シークレットモード」設定ができます。
●「パーソナライズなしで試す」
通常通り検索すると、検索結果の一番下の方に「パーソナライズなしで試す」というリンクがありますので、
ここをクリックしますと、パーソナライズド検索がオフになった状態での検索結果が表示されます。
●Gアカウントからログアウトする
Google Chrom で検索する場合、Gアカウントからログアウトすると、
パーソナライズド検索は基本的に機能しません。
Chromの右上のプロフィールアイコン(自分の写真またはイニシャル)をクリックします。
「ログアウト」または「すべてのアカウントからログアウト」をクリックします
・・・・・
パーソナライズド検索をオフにする方法は様々ありますが、ここではわかりやすい方法を3つご紹介いたしました。
必要に応じて、パーソナライズド検索のオン・オフを切り替えてみてください。
パーソナライズド検索とSEO対策
検索エンジンのAI活用と、AIの急速な進化によって、
私たちは今、検索結果がパーソナライズ化された時代の中にいます。
では、こうした変化(ソナライズド検索時代)の中で、SEO対策にはどのような影響があるのでしょうか?
また、注意すべき点・力を入れて対策すべき点はどこになるのでしょうか?
自社サイトの検索順位を把握するために
パーソナライズド検索機能により、人によって、また使用するデバイスによって、違った検索順位が表示されます。
たとえば、いつも自社サイトを確認しているスマホやパソコンから検索すると、自社サイトの順位が高く表示される可能性が高いですので、注意が必要です。
客観的な順位変動を把握し、SEO対策を立てるために、
自社サイトの順位を確認する際には、先にご案内した「シークレットモード」や「Gアカウントのログアウト」などの方法で行うようにしてください。
「シークレットモード」や「Gアカウントのログアウト」で検索しても、パーソナル化の影響がゼロになるわけではありません。
(位置情報の影響などは若干残ります)
(スマホとパソコンでは、検索順位に違いが出ることがあります)
ただし、「シークレットモード」などで検索することで、より確度の高い順位変動把握が可能になります。
エリア名を意識してSEO対策を行う(ローカルSEO強化)
パーソナライズド検索では、人々がスマホやパソコンで検索する際に、その位置情報から検索結果が変わります。
たとえば「整体院」とか「フォトスタジオ」などと検索した場合に、検索者の場所に近いサイトが優先されて検索ランキング表示されるわけです。
ですので、(地域密着型事業・店舗などはとくに)エリア名を意識したSEO対策を行うことで、自社の事業エリアで検索した人の検索結果で上位化しやすくなります。
パーソナライズド検索時代は、ローカルビジネスにとってとてもプラスに働く可能性が広がります。
以下の対策を実施してください。
- タイトルタグに「エリア名」を入れる
タイトルタグは、SEOタグで最も重要なタグです。
エリア名をタイトルに含めることはとても重要です。
(エリア名の羅列は避けてください。エリア名を絞ることがカギです) - ディスクリプションタグに「エリア名」を入れる
ディスクリプションタグは、検索エンジンに、そのページの要約文を知らせるタグです。ここにもしっかりとエリア名を入れましょう。
(タイトルタグはエリア名を絞った方がよいですが、ディスクリプションタグでは、関連エリアも含めて少し多めに入れてもOKです) - コンテンツに「エリア名」を入れる
ページコンテンツ(文章)にも、意識的にエリア名を入れましょう。
(しっかりと。不自然にならない程度に。)
- マップの表示
トップページに、店舗や事業所を示すマップを表示して、アクセス方法をテキスト情報で示しましょう。(Gマップやイラスト地図など)
ローカルSEO強化に、Google「ビジネスプロフィール」は必須
Google「ビジネスプロフィール」の登録はお済みでしょうか?
パーソナライズド検索対策(ローカルSEO強化)には、「ビジネスプロフィール」の登録は必須です。
「カフェ」とか「行政書士事務所」などと検索すると、検索結果の上部に、マップと店舗名などが表示さますが、この部分を「ローカルパック」といい、Google「ビジネスプロフィール」情報を基に表示しています。
「ローカルパック」に自社サイトを表示させるとともに
パーソナライズド検索対策として、自社サイトを「自然検索」枠でも上位表示するために、Google「ビジネスプロフィール」の登録を必ず行ってください。
登録ができたら、「ビジネスプロフィール」を開いてください。
ブラウザは「クローム」を使って、ビジネスプロフィールを管理しているGアカウントでログインした状態で、
右上にある「Googleアプリ」をクリックします。
ビジネスプロフィールをクリック
「プロフィール」のところから
自社の名称・住所・電話番号などの基本情報を入力して(NAP情報)
「所在地とエリア」の中の「サービス提供地域」を指定してください。
「ユーザーファースト」と「独自性」を意識したコンテンツ作成
パーソナライズド検索など、AI時代のSEOにおいては、
コンテンツの質が問われます。
コンテンツの質というと難しく感じるかもしれませんが、
要は、「ユーザーが知りたいこと」に応えるコンテンツを作成することです。
- ユーザーはどんな人?
検索するユーザーは、どのような人か(年齢・性別・指向性など)を想像して、その人に向けてわかりやすく書きましょう。
- ユーザーは何が知りたい?
その検索ワードで検索する人が「知りたいことは何か」(検索の意図)を考えましょう。
様々な角度からニーズを探り、網羅的に答えを書いてゆきましょう。
- 画像・図表・動画などを適宜入れる
文字情報だけでは、わかりずらいことも多々ありますので
画像・図表・動画などで視覚的に理解できるようにしましょう。
- 他にはない「独自の情報」入れる
ネット上には情報があふれています。
他と似たり寄ったりの情報を書いても、検索エンジンの評価は高まりません。
自分の経験・体験、研究してきたこと、独自の調査結果など、「独自性」を意識してコンテンツを作成しましょう。
検索エンジンはAIを駆使して、「コンテンツの満足度」を測定して、ランキング表示に反映させています。
たとえば、ユーザーの平均閲覧時間などです。(⇒平均エンゲージメント時間)
ユーザーの満足度を上げ、一人一人に長く閲覧してもらい、
パーソナライズド検索時代において上位表示化して行くためには
「ユーザーファースト」の考え方がとても大切になっています。
E-E-A-Tの強化
E-E-A-Tとは、
「経験(Experience)」「専門知識(Expertise)」「権威性(Authoritativeness)」「信頼性(Trust)」を指し、Googleの検索ランキングシステムにおいて、
コンテンツを評価する基準となるコンセプトです。
パーソナライズド検索時代・検索エンジンのAI時代においても、E-E-A-Tは引き続き重要要素です。
E-E-A-T強化のために、以下の対策を行ってください。
- 経験
独自の考え方・経験や体験した具体的な内容をコンテンツに入れましょう
- 専門知識
その分野に長く携わってきたからこその専門的な内容を入れましょう。
- 権威性
執筆者やサイト運営者の資格や肩書などを明示しましょう。
被リンクやよい口コミなどを得られる良質なコンテンツを書いてゆきましょう。
- 信頼性
間違った内容・根拠があいまいな内容などを書かない。
誤字脱字に注意する。
最新の情報を提示する。(リライトが重要)
まとめ
AIの急速な進化と利用範囲の拡大によって、検索エンジンのランキング方式も、SEO対策も大きく変わり続けています。
「パーソナライズド検索」も、その事例の一つであり、
Googleなどの検索は、これからも多くの人に利用され、これからますますビジネスにおいて欠かせない要素となります。
新時代のSEO対策を把握して、あなたのビジネスをますます発展させてください。
著者:SEOホームページ代表 占部圭吾
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