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Google検索品質評価者向けガイドライン-2025年1月の更新とこれからのSEO対策

Google検索品質評価者向けガイドライン2025/1

Googleの検索品質評価者向けガイドラインが、2025年1月23日に更新されました。

このガイドラインの変更の内容を確認することで
SEOを考える上での重要なヒントが得られますので、確認して行きましょう。

検索品質評価者向けガイドラインとは?

「検索品質評価者向けガイドライン」とは、Googleの外部の評価者が、検索結果についての評価を行うためのガイドラインのことです。

つまり、Googleの検索結果が、このガイドラインに沿った形で反映されているかを評価するための基準、ということです。

Googleは、検索結果の「ユーザー満足度向上」のために、たえず検索エンジンアップデート・改良を続けています。
これらの改善が、検索の品質向上につながっているかを、外部の「検索品質評価者」に評価してもらうためのガイドラインが、「検索品質評価者向けガイドライン」です。

ですので、直接的にSEOと関係する訳ではないのですが
このガイドラインを把握することで
Googleが「どのようにサイト評価を行って、ランキングに反映させて行こうとしているか」を見る上で重要です。

つまり、「SEO対策の重要なヒントがそこにある」と言えるのです。

「検索品質評価者向けガイドライン」は、英語版のみ公表されています。
機械翻訳で日本語訳したガイドラインは、
↓よりご確認ください。
ガイドライン(日本語訳)

ガイドライン更新の推移

「検索品質評価者向けガイドライン」は、一定期間ごとに変更・更新されてきています。

この間の変更を、ザックリと確認しておきましょう。

2022年12月

2022年12月に行われた「検索品質評価者向けガイドライン」の変更では、
E-E-A-T という重要指標が追加されました。

E-E-A-Tとは

  • Experience(経験)
  • Expertise(専門性)
  • Authoritativeness(権威性)
  • Trustworthiness(信頼性)

これにより、そのページコンテンツを書いた人の「実体験」や
「専門性に裏打ちされた濃い記事」「書いた人の専門性の裏付け」などがより重視されるようになりました。
つまり、素人が、ネット上の記事を集めてまとめただけのコンテンツの評価は上がらない、ということ意味します。
とくに、法律・投資・健康や医療などYMYL (Your Money or Your Life) と言われる分野(読み手の生活や人生に大きな影響を及ぼす分野)においてE-E-A-Tが重視されます。

2024年3月

2024年3月に行われた「検索品質評価者向けガイドライン」の更新では、
「信頼できないウェブサイトの例」が追加され、「不自然」「間違いが多い」「AI自動生成を安易に使っている可能性が高い」などの記事が多いサイトを「信頼できない」として評価を下げることが示されました。

また、E-E-A-TにおいてTrustworthiness(信頼性)が重視される旨、
スパムに関する記述の更新がされています。

それでは、2025年1月の更新を見て行きましょう。

2025年1月のガイドライン更新

2025年1月の検索品質評価者向けガイドライン更新のポイントは
「スパム」内容を追加、
「コンテンツの独自性・ユーザーの有用性」について
…などになります。

スパムの追加

2024年3月にGoogleのスパムポリシーが修正され、
「期限切れのドメイン」の不正使用
「サイトの評判」の不正使用
「大量生成されたコンテンツ」の不正使用
が、あらたにスパムとして明示されました。

今回の検索品質評価者向けガイドラインにおいても、上記の3つが加えられ、これらをスパムとして扱うことがより明確化されています。

期限切れドメインの悪用

「期限切れのドメイン」とは、中古ドメインのことを指します。
他社が使っていて、使わなくなったために市場で出回っている中古ドメインには、ドメインの履歴・他サイトからのリンクなどのメリットがあるとして、SEOの裏ワザ的手法とされていましたが、明確に「スパム」としてランキングダウンの要因となります。

サイトの評判の悪用

「サイトの評判の悪用」とは、評価の高いサイトと裏取引を行って、そのサイトのサブドメインやサブディレクトリにサイトを構築して、
評価の高いサイトを利用して、自分のサイトの検索順位を上げようとする手法です。
この手法は明確に「スパム」となり、発覚すると重大なペナルティーが科されることになります。

コンテンツの乱用

コンテンツの乱用とは
ユーザーのためではなく、検索ランキングの操作を主な目的として
低品質なコンテンツページを大量の生成することを指します。

ガイドラインでは、以下のように示されています。

  • ⾃動化ツール(⽣成AIなど)を、同じトピックに関するウェブ上の他のページと比較して、ウェブサイト訪問者にとってほとんど価値のないページを少ない労⼒で⽣成する⽅法として使用する。
  • フィード、検索結果、またはその他のコンテンツをスクレイピングして、(⾃動化を含む)多くのページを⽣成する。
  • ウェブサイトの訪問者にほとんど価値を提供しない、同義語化、翻訳、その他の難読化技術などの変換
  • 価値を追加せずに、異なるウェブページのコンテンツをつなぎ合わせたり組み合わせたりすること
  • コンテンツのスケールの性質を隠す目的で複数のサイトを作成すること
  • 読者にとってほとんど意味をなさない、またはまったく意味をなさないコンテンツを含むページを多数作成すること

「4.6.5 コンテンツの乱用」から抜粋

努力や独創性・ユーザーに付加価値のないコンテンツは低評価に!

検索品質評価者向けガイドライン「4.6.6」において
「ほとんど労⼒をかけずに作成され、独創性もほとんどなく、ウェブサイト訪問者にとって付加価値もほとんどありません。」という項目を追加しています。

内容としては

最低評価は、ページ上のすべての MC (テキスト、画像、音声、動画など) が、ほとんどまたはまったくの労⼒、ほとんどまたはまったくの独創性、および Web サイト訪問者に対する付加価値なしに、
他のソースからコピー、⾔い換え、埋め込み、⾃動⽣成またはAI⽣成、または再投稿されている場合に適用されます。
このようなページは、そのページがコンテンツのクレジットを別のソースに割り当てている場合でも、最低評価にする必要があります。

つまり、ネット上にある情報を切り貼りしただけ、
AIなどを使って、その内容を引き写しただけ・言い換えただけ
…など、労力をかけずに作成された、
独自の価値がない・ユーザーにとって付加価値のないコンテンツは、当然、低評価となる…ということです。

検索エンジンはネット上の様々な情報をデータ化しており、AIを利用して、コピー・切り貼りコンテンツを見抜くようになっています。
また、AIを利用して安易に作成さえれたコンテンツも見抜かれます。

コンテンツ作成は、
「ユーザーが求めているものは何か」「どのように書けばわかりやすいか」を考えて
「他にはない独自の内容」を盛り込むことが重要となります。

無意味な饒舌、重要なコンテンツを見つけにくいことも低評価に!

「文章が長いほど良い」というのは完全に「間違い」です。

SEOを目的としているのか、やたらと前置きが長いページがあり、「自分が探している内容が見つからない…」ということがありませんか?

こうしたコンテンツについて、検索品質評価者向けガイドラインでは、低評価にすることを明示しています。

訪問者がすぐにアクセスできるように、最も役立つ重要な MC をページの上部近くに配置する必要があります。

⾼品質なページでは、最も役立つ MC が最も目立つ位置に配置されます。ページの目的をサポートするコンテンツであっても、主な目標に直接貢献するものではない場合は含めることができますが、ページの下の⽅の目立たない位置に表⽰される必要があります。

「5.2.2 フィラーはユーザーエクスペリエンスを低下させる」から抜粋

つまり、ページ全体を、ユーザーにとって最もよい構成(価値ある情報が見つけやすい構成)にする必要がある、ということです。


まとめ

2025年1月に更新された「検索品質評価者向けガイドライン」の内容をざっくりとみてきましたが、いかがでしたでしょうか?

これまでのSEOの常識が、全く間違っていた・・・と感じる人もいたかと思います。

「ガイドライン」から見える、
これからのSEOとして考えて行くべきポイントは以下となります。

  • スパムとは何かを把握し、使わないこと
    中古ドメインをはじめ、これまで有効と言われていた手法が「スパム」となっているケースが増えています。
    Googleの「スパムポリシー」を把握して、絶対に手を出さないことが必要です。
  • ユーザーファーストのコンテンツ作り
    SEO対策とは、検索エンジンというロボット対策ではなく、
    ユーザー・閲覧者という「人」に対して、価値あるものを提供することにあります。
    閲覧者が求めている内容を考えて、価値ある内容をコンテンツとして制作して行きましょう。
  • 「独自の価値」とは何かを考えましょう
    「他サイトでよく見かける内容」「AIに聞くのとほとんど変わらない内容」では
    AI時代に対応したSEO対策とはなりません。
    自分にしか・自社でしか書けない内容とはなにか?を考えて、独自の価値提供をして行きましょう。

著者:SEOコンサルタント・ウェブデザイナー
SEOホームページ代表 占部圭吾

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