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士業のSEO対策 - ホームページで集客する方法
弁護士、司法書士、行政書士、社会保険労務士などの「士業」ホームページでのSEO(Search Engine Optimization)対策・検索上位化の方法を解説いたします。
目次
なぜ士業HPにSEO対策が重要なのか?
SEO対策とは、検索エンジン最適化という言葉からもわかる通り、
検索エンジンの評価を高める施策を行い、
ホームページの検索順位を上げて、WEB集客を実現して行くことを指します。
SNS時代になり、多くの人がインスタやXなどで広く情報集する人が多くなっていますが、
ピンポイントで、「何かを調べたい」「専門家を探したい」というときは、今でも圧倒的にGoogleなどの「検索」を利用されています。
たとえば、A市の人が「遺産相続について専門家に相談したい」と考えるとき、
「A市 遺産相続」とか「A市 司法書士」などで検索をして、
上位に表示されているサイトから順にみて行くわけです。
「A市」と入れずに「遺産相続」と検索する場合でも、A市の人が検索する場合、A市のサイトが優先的に上位表示されます。
ですので、専門家を探したい…というニーズを持った人に、情報発信して、問合せにつなげるためには、
SEO対策を行って、検索で上位表示することが、集客において決定的に重要なわけです。
とくに士業においては、同様のサービスを行っている事務所・法人は数多存在しますので、SEO対策で抜きんでることは、事業を回し、自分のサービスを提供するために非常に重要になります。
士業のSEO対策とは?
士業のSEO対策において、まず認識していただきたいこと(SEOの要諦)は、
「検索エンジン最適化」とは、検索ロボットに最適化すると同時に(それ以上に)
読み手(ユーザー)の満足度を上げること(人に最高の体験を与えること)が決定的に重要、ということです。
つまり、SEO=コンテンツファースト、ということなのですが、
士業(弁護士、司法書士、行政書士、社会保険労務士、弁理士、中小企業診断士、公認会計士、税理士など)のSEOでは、
業種の特殊性との関係で、
特に考えなければならない点がいくつかありますので、ご紹介いたします。
YMYLと士業のSEO
Googleは、「YMYL」に関するウェブページコンテンツの品質評価において、特に高い(厳しい)評価基準を設けています。
YMYLは「Your Money Your Life」の頭文字を取ったもので、
法律・健康・投資などの、人生や健康にかかわるコンテンツには、
正確性や信頼性が特に担保れなければならない、ということです。
たとえば、病気や薬に関するコンテンツが、素人によって書かれたもので、誤解を生んだり・明らかに間違っていた場合に、それが検索で上位化していて多くの人目に触れ、信じられてしまったときになどんなことが引き起こされるか?…ということです。
法律に関するトピックでも、間違った解釈、あいまいな・古い内容が流布したときに、
人は大きな損害を受ける可能性があります。
つまり、士業のウェブサイトのコンテンツは、
正確性・最新の情報・専門性が厳しくチェックされる、ということであり、
ホームページに「専門家であること」を明示すると同時に、「専門的な・最新情報であること」がとても大切になります。
では、YMYLとの関係で、士業のウェブページに、どのような対策・施策をまず行えばよいでしょうか?
専門家であることを明示する
まず、そのコンテンツが専門家によって書かれたものであることを明示する必要があります。
たとえば、「不当解雇」についての法律的なトピックにおいては、
「弁護士」が書いた・監修したことを明記しましょう。
トップページのSEOを考えるのであれば、
トップページにも、氏名(弁護士などの表記)、所属、事務所名、住所、電話番号などを表示することは必須と言えます。
名前(事業所名)、住所、電話番号のことを「NAP情報」といいます。
HP、SNS、Googleビジネスプロフィールなどに掲載するNAP情報は、表記(住所の表示方法まで)を統一することが大切です。
間違えのない・最新情報であること
士業という専門家ですので、コンテンツに間違いが書かれることは稀だと思いますが、書いてから長い間放置されたコンテンツは、時間の経過の中で「間違ったもの」になることもあります。
また、検索エンジンは、「更新がない」サイトを「放置サイト」とみなして評価を下げて行きますので、常に、サイト内のコンテンツを見直して「リライト」して行くことがとても重要です。
常に最新の情報を提供するようにしましょう。
E-E-A-T と士業のSEO
「E-E-A-T」とは、「経験(Experience)」「専門知識(Expertise)」「権威性(Authoritativeness)」「信頼性(Trust)」を指す、Googleの重要なコンテンツ品質評価ガイドラインで、士業にも大きく関係します。
- 経験(Experience)
自分の体験・経験に基づくコンテンツであること - 専門知識(Expertise)
専門知識に基づくコンテンツであること - 権威性(Authoritativeness)
コンテンツを書いた人・webサイトの外部からの評価 - 信頼性(Trust)
内容の正確性・更新頻度・HTTPS(通信の暗号化)により閲覧者の安全が守られていること
「E-E-A-T」は、YMYLトピックにおいて特に重視されますので、士業のSEOと密接な関係にあります。
対策内容は後述いたします。
士業の具体的なSEO対策
士業のホームページにおける具体的なSEO対策をご紹介して行きます。
まず、「キーワード戦略」を明確にする
SEO対策は、「このワードで上位化する」と、明確に目標を立てることから始まります。
ホームページのページ構成や各ページのコンテンツも、
そこから逆算して考えて行くわけです。
狙うキーワードが不明確なサイトは、SEOで成功する確率が極端に低下しますので、とても重要です。では、士業別にキーワードの立て方・サイト構成の考え方を見て行きましょう。
弁護士
弁護士サイトの場合、「A市 弁護士」というワードで検索する人は意外と少ないことがあります。もちろん、地域名検索で上位化する、という戦略も「あり」なのですが、より専門的・具体的にワードを絞った方がよい場合が多いでしょう。
たとえば「立ち退きを迫られ困っている」という人は、「立退料相談」「立ち退き 弁護士」などのワードで検索するでしょう。
思い切って「立ち退き」に関するサイトを作成して、このワードでトップの検索順位を確保する、という方法も検討するとよいでしょう。
司法書士
司法書士の場合は、地域名検索にも一定の検索数があることが多いですので、「地域名+司法書士」でのSEO対策も有効です。
ただ、もっと絞った方が、より効果的かもしれません。
たとえば「地域名+遺産相続」で上位化を目指す方法です。
この場合は、「遺産相続」に関するページ(法定相続分・相続放棄・遺言書作成など)を作成して行き、専門サイト化します。
行政書士
行政書士は、非常に多くの分野をカバーする法律文書の専門家ですので、どの分野の専門家であるかを明示してサイトを制作した方がSEO効果が上がることが多いと言えます。
「ビザ申請・永住許可」「建設業許可」「車庫証明」など分野別にサイトを作る方法もありますし、
トップページは「地域名+行政書士」で上位を狙い、対応業務を深掘りしたページを作成して行く、という方法もあります。
ここは、行政書士さんの狙いたい分野や地域にもよりますので、キーワード調査を行って戦略を立てるとよいでしょう。
その他、社会保険労務士、税理士、弁理士、土地家屋調査士など様々な士業がありますが、
士業によって、またその方(事務所)の専門性によってキーワード戦略も変わってきます。
どのようにSEO戦略を練るかは、WEB集客での成否にかかわりますので、慎重に・明確に決めて行きましょう。
SEOホームページでは、士業のキーワード戦略策定・SEO戦略相談を行っておりますので、ぜひお気軽のご相談くださいませ。
SEOタグ設定
HPのキーワードが決まったら、タイトルタグ・ディスクリプションタグなどの、いわゆるSEOタグを設定して行きます。
- タイトルタグ
SEO上、最も重要なタグ設定です。
狙いたいキーワードから順に設定することが重要です。
たとえば、「A市 遺産相続」で上位化を目指すなら
A市 遺産相続-司法書士への相続相談は「○○事務所」
などのような感じになります。
- ディスクリプションタグ
ディスクリプションタグは、検索エンジンに、そのサイト・そのページの「要約文」を伝えるタグです。
上位化したいキーワードをいろいろ入れて、わかりやすい文章にしましょう。(120字程度で)
- hタグ(見出しタグ)
トップページを含めて、各ページに、hタグ(見出しタグ)を入れます。
見出しには適宜、キーワードを含めて行きましょう。
わかりやすい文章と専門性
士業のホームページでよく見かけるのが、
「文章が難解でわかりずらい」「文字が小さく読みずらい」「改行が少なく、読む気が起こらない」
…というものです。
士業のコンテンツには、専門性は不可欠なのですが、同時に
「読み手は、一般の素人の人々」であることを念頭に置いてください。
専門用語が全くわからない、難しいことを入れても理解できない…普通の人が、「なるほど、よくわかる」と思えるようにコンテンツを仕上げることが大切です。
検索エンジンは「ユーザーの満足度」を重視していて、様々な指標をつかって検索のランキングを行っています。
専門家であることの明示
士業の国家資格保有者であること、所属などを各ページに明示しましょう。
時々、名前や写真を載せたくない…という方がいらっしゃいますが、
写真は必須ではありませんが、氏名や肩書等は必須です。
(これがない場合、士業のwebサイトと検索エンジンに認識されません)
関連ページをリンクで結合する
そのページにか関連するトピックがあるページに「リンク」をはって、
閲覧者が情報を得やすい形にして行きます。(内部リンク)
サイドメニューやナビなどのリンクだけで終わらせるのではなく、各ページからのリンクを貼って、ページ同士を結合することがSEO効果を発揮します。
最新情報の提供・ページを増やす
つねに最新情報が提供されている状態を保ちましょう。
コンテンツの「リライト」(書き直し・書き加え)はSEO効果が高い施策です。
できれば、サイト内に設置したブログ(内部ブログ)を使うことをお勧めします。
検索エンジンは、定期的にサイト全体を循環して「ページが増えている」「最新情報に更新されている」などを確認しますので、定期てな更新がとても大切です。
表示速度に注意する
最近、インスタやXなどのタイムラインをトップページに表示したり、Youtube動画表示したり、と言ったサイトが多くなりましたが
こうした外部サイト・サービスの内容をタグでHPに表示しますと、
閲覧者が見ようとするときに、外部サイトに行って情報収集する⇒サイトに表示する、という流れとなり、表示速度が遅くなり、SEOにマイナスの影響が出ることがりますので、注意が必要です。
このように外部サービスをサイト表示させる場合は、必ず、グーグルが提供している「PageSpeed Insights」を使って、ページスピードチェックを行いましょう。
(表示速度・読み込み速度が遅い場合は、表示を止める・絞るなど対策します)
Googleビジネスプロフィールを活用する
Googleビジネスプロフィール(旧マイビジネス)は登録しているでしょうか?
必ず登録して、「事務所名」「住所」「電話番号」(この3情報をNAP情報といいます)などの基本情報を、公式サイトとの情報と一致させます。
検索エンジンは、ネット上の様々な情報から、サイトや士業個人の「権威性」を確認しますので、SEOにもつながります。
SNSを利用する際も、プロフィール欄などにNAP情報を表示しましょう。
HTTPS・SSL対応は必須
サイトのURLは「https」から始まるものですか?
HTTPSは「SSL対応」とも言い、通信の暗号化で、閲覧者が入力した個人情報を第三者に盗まれないようにする通信プロトコルです。
ウェブサイトの「信頼性」に直結し、SEO上も必須の施策ですので、必ずHTTPS化を行いましょう。
まとめ
士業ホームページのSEO対策についてご案内してきましたが、いかがでしたでしょうか?
士業サイトでのSEOは、戦略性がとても大事になります。
「SEOホームページ」では、SEO戦略のご相談から綿密に練って行きますので、お気軽にご相談ください。
また、検索エンジンは今、「ユーザー(閲覧者)の満足度・最高の体験」を重視しています。
SEOを考えるときに「ロボット対策」と考えてしまいがちですが、
「人のために」をまず念頭に置き、「このページはすばらしい!」と感じてもらえるコンテンツになるよう時間をかけて制作して行くことで、
自然と検索順位も上がるようになります。
コンテンツファーストを念頭に、すばらしいサイトに仕上げて行くことで、検索順位は上がって行きます。
著者:SEOコンサルタント・SEOホームページ代表 占部圭吾
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