サイテーションとは?SEO効果・MEOとの関係、対策方法をわかりやすく解説

サイテーション」って聞いたことあるけど…という方も多いかと思います。

サイテーションは、ローカルSEO(MEO)において特に大きな意味を持ち、
SEO対策(googleなどでの検索上位表示)にも影響を与えると言われています。

サイテーション

この記事では、サーテーションについて、わかりやすく解説し、
サイテーション獲得のための対策方法もご案内します。

サイテーションとは

サイテーションとは?

サイテーション(citation)は言葉としては、「言及」「引用」といった意味ですが、
SEO(検索エンジン最適化)、MEO(マップエンジン最適化)などのwebマーケティングで意味するのは、
ネット上で「話題になる」「書かれている」「言及される」などを指します

つまり、サイテーションとは、

  • 「会社名」「サービス名」「ブランド名」などの
    固有名関連情報(住所、電話番号など)が
  • SNS(twitter、facebook、instagram など)やブログ、note、ウェブサイトなど
    ネット上で
  • テキスト文字で言及されることです
    画像の中に書かれた文字や、動画での音声・発言は、サイテーションに含まれません

被リンクとサイテーションの違い

被リンクは、外部のwebサイトのページから自社のページにリンクが貼られることを言います。

たとえば、参考ページとしてURLが貼られたり、アンカーテキストを使って、クリックすると自社ページが開くようにリンクされていることが「被リンク」です。

他サイトからリンクされるということは、
そのページのコンテンツの質がよいことを意味しますので、検索エンジンも高く評価し、SEO効果があります。

被リンク

twitterなどのSNSでは、たとえURLが貼られていたとしても、
「nofollowタグ」が付与されてしまいますので、被リンクとは扱われません

サイテーションとの違いは、

  • ホームページやブログなどの外部のwebページからリンクがされていることを
    ⇒「被リンク
  • ネット上で言及されたり、URLが貼られているだけの場合は
    ⇒「サイテーション」

SEOとサイテーション

検索で上位化するための対策=SEOにおいては、
「被リンク」(外部リンク)は明確にプラスの効果がありますが、
サイテーションについては、実際のところ、どれほど影響があるのか、ないのか、議論が分かれるところです。

Googleは、2014年に、「SNSのソーシャルシグナルは、検索結果のランキングに直接影響しない」と公式動画で発言し、
その後はサイテーションについて現在まで言及されていません。

Googleが、サイテーションについて、一時は否定し、現在は、はっきりとした見解を述べていない理由は、
「検索順位の決定をゆがませないため」だと考えられます。

一昔前、被リンクがSEO効果があると知ったサイト運営者が、「リンク自動生成システム」を利用したり、質の低いブログ記事から大量のリンクを貼って、順位を引き上げるという手法が蔓延する状況がありました。

こうした作為的な手法が、検索順位決定をゆがませていたのです。
(2012年実施の「ペンギンアップデート」で、悪質な被リンク対策はペナルティーを受けるように、検索エンジンのアルゴリズムが変更されています)

もし、「サイテーションにSEO効果がある」と明確になれば、以前と同様に、検索順位を上げるためにSNSが大量利用されるでしょう。

ペンギンアップデート

もしこうなると、検索システムも、SNSも、かなり歪んでしまいます。

サイテーションは、SEO効果はない?

では、サイテーションにSEO効果はないか?といいますと、
どれだけの効果があるかは不明ですが、一定の効果あるのではないかと推定されます。

現在、ウェブサイトやブログから他サイトにリンクを貼ること自体が減っていて、
多くの人や事業者はSNSで情報共有する時代となっています。

ですので、被リンクだけを外部要素としてカウントすることは、ネット利用の変化を考えると、オンラインで生まれている状況を反映できないことにつながってしまうのです。

ですので、はっきりしたことは言えませんが、
サイテーションが検索エンジンの上位化=SEO対策に、一定の影響があるだろうと考えられるのです。

サイテーションとE-E-A-T

E-E-A-Tとは、Googleのコンテンツ品質評価のコンセプトで、
「経験(Experience)」「専門知識(Expertise)」
「権威性(Authoritativeness)」「信頼性(Trust)」
を指します。

サイテーションと関係するのは、「権威性(Authoritativeness)」についてです。

これは、会社やウェブサイト、そのページを執筆した人などが、一般にどのように評価されているか、ということです。

たとえば、ネット上でよい口コミ評価をたくさん集めていたり、SNSで度々言及されていたりなど、
ネット上のプラスの評判が検索エンジンに認知されれば、
コンテンツ品質評価にプラスの影響をもたらします。
(マイナスの評価の場合は、SEO・検索順位にもマイナスの影響があります)

このように、サイテーションは、SEOに直接の効果があるわけではないのですが、
コンテンツ評価に含まれますので、「間接的なSEO効果がある」ということになります。

MEOとサイテーション

MEO(ローカルSEO)においては、サイテーションは明確に関係性があります。

MEO(map engine optimization)とは、地域名+サービス名などで検索したときに表示されるローカルパック」(MEO枠)に、自社の店舗を表示させる対策です。

「横浜 カフェ」で検索した例↓

ローカルパック・表示例

赤い枠のところが「ローカルパック」です。

検索結果の上部に、3つの店舗とgoogleマップが表示されます。

ここに店舗などが表示されると、非常に目立ちますので、
集客・来店・利用などにつながりやすくなります。
(店舗型ビジネス・地域密着型ビジネスでは必須の対策です)

この3つの店舗に入るための対策が、MEOです。

Googleは、MEOにおいては、サイテーションとの関係を明確に示しています。

Google でのクチコミ数とスコアも、ローカル検索結果のランキングに影響します。 クチコミ数が多く評価の高いビジネスは、ランキングが高くなります。

Googleは、ローカル検索結果(ローカルパック表示)のランキングを改善する方法として
「関連性」「距離」「視認性」をあげているのですが、
その一つである「視認性」は、サイテーションが明確に含まれているのです。

ですので、地域型・店舗型のビジネスを行っているビジネスオーナーは、MEOに取り組むべきですし、その際には、サイテーションを意識した対策が必要になります。

サイテーション獲得の具体的な対策方法

サイテーションとSEOやMEOの関係が分かったところで
次に、具体的にサイテーション獲得の方法を見て行きましょう。

ビジネスプロフィールの登録と活用

店舗型ビジネスを行っている場合は、
グーグルが提供している無料で使えるツール「ビジネスプロフィール」(旧マイビジネス)の登録と活用は必須となります。
(店舗型ではない事業の場合も、必ず登録・利用してください)

ビジネスプロフィール登録は、サイテーション獲得対策の基本施策です。

Gアカウントで登録し、ログインして運用して行くことができます。

ビジネスプロフィールには、さまざまな編集・管理機能があり、まず会社の基本情報・カテゴリー(ビジネス分野選択)・営業時間などを入力して、後は、商品情報、新着情報(セミナー・キャンペーン)などをどんどん発信・更新して行きましょう。

検索で上位表示したいキーワードを意識して文章を書いて行くことをおすすめします。MEO効果が向上し、サイテーション獲得の上でもプラスになります。

NAP情報の統一

NAP情報とは

  • Name … 店舗名や会社名・事業者の名前
  • Address … 住所
  • Phone … 電話番号

の3つの情報のことです。

このNAP3情報を、
公式ホームページとビジネスプロフィール、SNSで統一することが、サイテーション獲得の基本となります。

検索エンジンは、NAP情報を基に、ネット上の情報を集めますので(これがサイテーションととなります)、
この情報に揺らぎがありますと、上手くサイテーション情報を把握してもらえません。

会社名は全角で完全表記、住所も省略なしで、SNSもビジネスプロフィールもSNSも、表記を統一する
…これらに注意して設定しましょう。

できれば、構造化データを自サイトに追加・構築して
NAP情報を検索エンジンに伝えるようにします。

口コミをたくさんもらう

ビジネスプロフィールには、一般の利用者が口コミを自由に書き込める機能があります。

お客様にお声掛けするなどして(口コミ方法をお知らせして)
たくさんの口コミがいただけるように努力するのも一つの方法です。

Googleは、ビジネスプロフィールで「5 件以上のクチコミがあると、最大で 2 倍の新規ユーザーを獲得できます」と説明しています。

口コミの評価点は、サイテーションの中でもGoogleが評価するポイントなりますので、できるだけ良い評価点となるように、ビジネスの改善に努めましょう。

自作自演の口コミ投稿は、NGです。
マイナスの評価をもらったときは、特に丁寧に返信しましょう。

SNSの活用

サイテーションを獲得するには、自らSNSを使ってネット上で発信することが重要です。

自社サイト内にブログが設置されているのであれば、webサイトのブログから自社商品やイベント・キャンペーン情報などをどんどん発信して行きましょう。

また、SNSを活用することも、お店やサービスを広く知ってもらう・認知度を上げるきっかけを作ります。

特にFacebookやTwitterなどのテキスト情報(文字情報)中心のSNSは、サイテーション獲得効果が高いと言われています。

SNSの活用

その際、SNSのプロフィール登録欄は、
NAP情報(会社名・住所・電話番号)を、ビジネスプロフィールやウェブサイトと統一することが大切です。

外部の情報サイト登録

外部の情報サイト、業種別の事業者登録サイトなどに登録することも、大切です。

できるだけ多くの機会・場所で、様々な情報源にアクセスする人に知っていただけき、認知していただけるように、こうした外部のサイトも活用しましょう。

その際に、NAP情報などの正確性が保たれるように、時々チェックしてください。

また、ネット広告や新聞・雑誌等の既存のメディア広告掲載も、知名度を上げ、サイテーションを増やす大きな効果があります。

サイテーション獲得対策で最も重要なこと

ここまで、サイテーション獲得の様々な手法をご紹介してきました。
最後に「サイテーション獲得対策で最も重要なこと」を確認しましょう。

サイテーションとは、ネット上での「口コミ」や「言及」のことですので、自社でコントロールできる範囲は限られます。

ときにはネガティブな内容がネット上に出てしまうことがあり、
それが全く事実無根であれば、対策・削除することも可能なケースもありますが、ほとんどの場合は、それらを受け入れるしかありません。

サイテーション対策で重要なことは

  • 自社サイトのコンテンツの質を上げる
    コンテンツの満足度が上がって、「この内容はいい!」「みんなに知らせたい!」と思ってもらえれば、自然な形でサイテーションが生まれます。
  • 良い記事を、SNSで発信する
    自社サイトの良い記事(満足度が高いと思われる記事)をアップしたら、同時に、SNSで発信して、多くの人が見る機会を増やしましょう。
  • 独自の図・表・画像を表示する
    他にはない・インパクトがある・わかりやすい「図」「表」「画像」をサイト内に表示すると、サイテーションが得られる可能性が広がります。
  • 自社サービス・商品の質を高める
    一番は、自社のサービスや商品の質を上げる努力重ねることで、高評価の口コミが広がって行くことが最高のサイテーションとなります。

サイトのコンテンツがよければ、自然とネット上で言及してくれる人が増えますし、
サービスの質が良く、お客様の満足度が高ければ、自然とポジティブな口コミが増えて行きます。

ネガティブな口コミをもらったときは、とりわけ丁寧に返信して、その内容を、自社の改善ポイントして活用するという姿勢が、長期にわたるSEO・MEO対策につながって行きます。

まとめ

SEO外部対策というと「被リンク」が中心要素として考えられてきましたが、近年、サイテーションが注目されるようになっています。

もちろん、SEOにおいては被リンクの効果が大きいのですが、
google検索のローカルパック表示が、自然検索枠の上に表示されるようになって以降、MEOが注目され、SEOにおけるサイテーション獲得対策の重要性も大きくなっています。

集客の幅を広げるためにSNSの運用も意識して行うことを行っているビジネスオーナーさんも増えていると思います。

ホームページ、SNS、ビジネスプロフィールなどを総合的に活用して、集客最大化を図って行きましょう。

著作:SEOコンサルタント・SEOホームページ代表 占部圭吾

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